2022.09.24法政大学課題解決型フィールドワークに参加

9月20日(火)、本校の高校3年生14名が法政大学の課題解決型フィールドワークに参加してきました。このワークは、首都大規模自然災害が発生したと想定して、一時帰宅困難者となった人たちを法政大学の学生と一緒に創英生がボランティアで支援するものです。

避難所と帰宅困難者の支援施設は性格が違います。避難所は、自宅が破壊されるなどして戻ることができず、長い生活空間としての機能を想定しています。この施設には公共の施設や小中学校が使われ、法政大学の所在地では千代田区民のみが入ることができます。それに対して帰宅困難者の支援施設は、千代田区に住所がない会社員・旅行者・買い物客などの支援のためのもので、生活するための場所ではなく、帰宅まで一時的に身を寄せる場所です。今回の対象は後者で、法政大学の体育館が支援施設です。

学生約35名と創英生14名で8班を構成します。最初に班ごとに、支援施設となっている体育館の平面図をもとに、レイアウト(受付・受け入れ場所・備蓄品配付スペース・情報提供スペース)や動線などの受け入れ条件を決めます。そのうえで、個人情報が入った帰宅困難者カードが用意され、このカードには個人の属性・名前・年齢・性別・居住地・勤務地や負傷・要援護の有無などの個人情報が記されており、それぞれをどこに収容するかを決めていきます。受け入れ条件にも帰宅困難者の区分にも、正解はありません。状況に応じて、迅速かつ的確に帰宅困難者の収容方法について意見を交換していきます。

次にイベントカードが配られ、「大けがをした人が出た」「受け入れ者間のケンカが起きた」「タバコを吸いたいという申し出があった」などのイベント(トラブル)に対応していきます。「イエスかノー」かを迅速・的確に判断することが求められます。「タバコを吸いたい」という申し入れに対して「ノー」と判断すれば、そのトラブルの対応は終わり、次の対応に移れます。「イエス」と判断してしまうと、その対応方法に時間がとられ、次の課題に対応できなくなります。

こうしたフィールドワークに、本校の生徒は学生とともに取組み、積極的に意見を述べ、時には班をリードしていました。状況ごとに必要とされる対応策や課題を抽出するなかで、災害が発生した時の課題解決力を身につけたことと思います。参加した生徒の笑顔にも達成感が感じられます(ワークは6時間にも及びました)。関係性が薄い集団でも、課題が共有されれば、その解決に向けて次第に一つになっていく変化を感じることができ、また、大学生と対等に課題に取り組むことができた本校14名の生徒を頼もしく感じました。

 

 

 

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