「未登録科目」(高校説明会に高校3年生が登壇)

10月4日、今年度2回目の高校説明会が行われ、約900名の保護者・中学生の方々が参加をされました。先月行われた最初の説明会と合わせ、のべ2200名の方々が本校に関心を寄せてくれたことになります。

 本校が公立との併願募集を停止し、専願のみの募集に変更してから、2年が過ぎました。十数年後、神奈川県の公立中学校の卒業生が3割減ることを見越した戦略的な変更でした。プレッシャーはありましたが、私たちには、「横浜創英に来てください」と、明言できる具体な風土があります。

 横浜創英で学ぶことで、社会と繋がる人生を創造できる。その創造を支えるために大胆なカリキュラム改革を行い、社会を変える活力を育てるために学校運営のほぼすべてを生徒にあげた。

 そして何よりも、多様性を包摂するために、他者の関心や個性、特性を尊ぶ風土を生徒自身が築いてくれています。

 説明会に登壇した高校3年生は、「未登録科目」と題したプレゼンを行いました。3年間で日本国内にとどまらず、世界各地を旅しながら映像作品を制作できたのは、学校の中で閉じない創英のカリキュラムのお陰だと。だから「未登録科目」。秀逸なタイトルです。

  2011年3月12日、東日本大震災の翌日に、長野県北部地震が発生しました。彼は、その地震で大きな被害を受けた下水内郡栄村の被災状況が報道されなかったことに疑問を持ったのです。そして、現地への取材をくりかえしながら、災害報道のありかたに問題を提起したドキュメンタリー映画を発表。

  彼が社会課題を提起する根っこは、「社会から招かれている」という感性ではないかと思うのです。長野県栄村の人々にとって、彼は誰からも知られていない小さな存在ではあるけれど、でも、村人の嘆きや訴えに応える感性を備え、行動できる力を持っている。社会と繋がるというのはそういうことではないかと思います。

  これからの多様化した社会では、人間関係を築くことがしんどくなる時があるかも知れない。でも、そういう時代にあってこそ、エンパシーの力は、人と人を繋げる大きな力になるに違いない。

 プレイディみかこさんが話されていた子どもの慧敏な感性に、エンパシーの本質について考えさせられます。

 「『シンパシーとエンパシーの違いについて答えよ』という問いに対する、うちの息子の答えは『to put yourself in someone’s shoes』(「他人の立場に立ってみる」という英語の定型表現)。そうか、そうだよなあ、もうこれ以上、出しも引きもできないぐらいパーフェクトな答えだよなあと、私が逆にすごく感心させられました。まさに自分を誰かの靴に入れてみることです。

 息子が『そりゃあね、履きたい靴もある。臭いのもあるし、ダサいのもあるし、サイズが合わないかもしれないけど、とりあえず履いてみることがエンパシーなんでしょう』」