2025.10.31中2・中3グローバル探究 身近に潜む冒険を探そう!〜自分なりの喜怒哀楽を写真で表現する〜

 中学2・3年生グローバルコースの探究授業で、日本で唯一の北極冒険家、荻田泰永さんと一緒に2週間にわたる探究プロジェクト(全2回)を行いました。  題して、「身近に潜む冒険を探そう!〜自分なりの喜怒哀楽を写真で表現する〜」です。  第1回目の授業では「冒険とは何か」ということについて、荻田さんからご講義をいただき、「冒険は主体的な視座で物事を見つめる姿勢のこと」という考えを教わりました。  その上で、次回までの1週間のうちに、全員に「喜怒哀楽」をテーマにした写真を撮ってもらい、第2回目の授業ではグループ単位で写真を撮影したときの感情を語ってもらいました。生徒たちは「常識を疑う」ことや「同じものを見ても人の感情が異なる」ということを体験し、「視座を変えれば、同じものを見ても、見えるものが変わってくる」、「冒険はわざわざ遠くに行かなくても、考え方一つで身近なところでもできる」ということを学びました。  また、第2回の後半では、生徒から荻田さんへ「北極で死にかけた経験はありますか?」「お手洗いはどうするんですか?」「北極では何を食べるんですか?」などの率直な質問が上がり、北極の中間地点でテントが燃えて救助を待った話や、シロクマに襲われかけた話、チョコレートを使った行動食の作り方など、普段知ることのできない貴重な冒険談を聞くことができました。  授業の最後に、荻田さんから生徒へのメッセージとして、「人間には時間軸がありますが、受験のため、就職のため、会社の決算のためと、将来の計画にとらわれすぎると死ぬまでリハーサルを続けることになってしまいます。それもいいんだけれども、みんなには誰かを好きになるでもいいし、毎日を本番だと思って全力で取り組んでほしい。そうしているうちに、意味や価値は後から自然とついてくる」という熱いメッセージをいただきました。  生徒たちからは、「ずっと自分の夢やなりたい姿ってなんだろうと考えていたが、考えなくてもやりたいことをやり続ければいつか分かるはずだと思えてよかった」「自分はよく、物事の見方が1つに偏ってしまうことがあるが、今回の授業を通して、さまざまな見方があったほうがプロジェクトの案としては面白いと感じた。だからこそ、普段のプロジェクトの時に、いろいろな意見を出してプロジェクトを活発にしていきたい。」などの感想がありました。  荻田さんからのメッセージは、まだ自分の目標ややりたいことが見つかっていない生徒や、ふだん目標や目的にとらわれすぎて立ち止まったり、悩んだりしている生徒たちの励みにもなったようです。  「発想を変えることで、学校でも冒険できるということに気づき、衝動に突き動かされて行動することもやがて社会的な価値につながる」ということに気づく大切なきっかけとなった授業でした。※授業の様子は教育新聞にも掲載されました。

北極冒険家・荻田さんが探究授業 「冒険は身近に、毎日を本番に」

https://www.kyobun.co.jp/article/2025102005