2025.11.20【中2,中3グローバル探究】ゲームAI専門家 三宅陽一郎さんとゲームをつくるプロジェクト

 中学2・3年生グローバルコースの探究授業で、ゲームAI専門家の三宅陽一郎さんと一緒に2週間にわたる探究プロジェクト(全2回)を行いました。

 三宅さんは、日本のゲームAIの第一人者として国内外で大活躍されている、ゲームAIクリエイターかつゲームAIリサーチャーです。

 第1回目の授業ではゲームAIの仕組みについて、最新の情報をご講義をいただき、AIを使ったゲームの作られ方などについて教えていただきました。

 その上で、次回までの1週間のうちに、生徒たちにはGeminiを使って実際にAIによってゲームを作成するというミッションが与えられました。「同級生が驚いたり、幸せになったりするゲームを作る」ということをテーマに、プロンプトを入力してグループでゲームを作成していきます。

 第2回目の授業では、完成したゲームを公開して、実際に生徒同士でプレイしてみました。生徒たちは「モアイと恋愛をするゲーム」や「犬の育成ゲーム」、「テトリスとぷよぷよの良いところを合わせたゲーム」、「音ゲー」、スプラトゥーン風の「色を塗り分けるゲーム」など様々なゲームを生み出し、三宅さんからは「とても完成度が高くて、センスを感じる。製品は作って人に喜んでもらうところに価値がある」というフィードバックをいただきました。

 また、第2回の後半では、生徒から三宅さんに「ゲームを作るやりがいは何ですか?」「面白くないゲームはどのようなものですか?」「新しいゲームを作り始めた時に、ゲームの内容を決めるヒントはどこかにあるのですか?」などの質問が挙がり、三宅さんにはその一つ一つに丁寧に回答していただきました。

 最後に、三宅さんからはゲームの作り手として「飽きさせないゲームを作るのは大変なので、ゲームをやり続けられることも才能の一つ。今は気づかなくても、大人になって「あの時どうしてあんなにハマったんだろう?」「どんな仕掛けがあったんだろう?」と考えてみてほしい」、「ゲームを通して相手を知ったり、コミュニケーションのきっかけにしてほしい」という、生徒たちへのメッセージをいただきました。

 生徒たちの感想としては、「ゲームを作るには、数学や物理学が密接に関わっているということがわかった」、「ゲームって楽しむだけではなく、開発手段やシステム、仕組みなど想像よりも遥かに奥深くて驚いた」、「AIだけではいいゲームが作れなくて人間が手助けしないといいゲームが作れないということが分かった」などがありました。

 三宅さんと一緒にAIを使ってゲームを作るという体験によって、生徒たちは普段遊んでいるゲームの作り手側の思いを知り、裏側にどのような仕掛けや、人の心をつかむ仕組みがあるのかということを考える新たな視点を得ることができました。