2023.06.16【対話・創造授業が始まりました。】

対話・創造の授業は、創英高校が生徒たちに会得して欲しいと考えているコンピテンシー(行動特性)「自律・対話・創造」の経験ができる授業です。1学期は、「多様性を尊重し、対話を通して対立・ジレンマを解決する力」にフォーカスしています。第1回目は、本校のカウンセラーからアンガーマネージメント・アサーションについて学びました。人と意見が異なっても感情的にならず、言葉を選んで話し合う必要性について考えました。

第2回目は、哲学対話という手法を広めている、センジュ出版の吉満明子さんにお越しいただきました。他者を尊重しながら、自分の経験を話し、共通解や納得解を皆で導き出すワークを実施しました。「理解してもらえていると感じる時はどんな時?」というテーマに対し、「自分からアピールしているわけではないけれど、自分が努力した時にそれを感じ取って声をかけてもらえた時に、理解してもらえていると感じるという意見がでました。」などと、しっかり共通解を導き出している生徒たちの姿が見られました。

第3回目は、大阪市立大空小学校初代校長の木村泰子さんにお越しいただきました。木村泰子さんは、毎週月曜日の朝に全校道徳という授業を実施していました。例えば、「人権って何?」という問いに対し、小学生は「空気」「なかったら死んでしまう」「空気をつくろう」と回答したそうです。その話を伝えた後に、木村校長は生徒たちにこう問いかけました。「自分の言葉で話していますか?」「創英高校を自分たちで作っていますか?」「失敗したらやり直しをすればいい。失敗を成功体験に変えましょう。」「学びの目的は、あなたがあなたらしく育つこと。」「ふつうって何?」。そして最後に、大空小学校の卒業生の話をしてくださいました。大空小学校のドキュメンタリー映画で、ついつい友達を殴ってしまっていた男の子が、今はなんとプロサッカー選手になっていると言うのです。子どもの可能性は無限大であることを、生徒たちに伝えてくれました。

第4回目は、時事通信社の坂本健一郎さんにお越しいただきました。坂本さんは、生徒たちに書籍企画書を書いてもらうというプロジェクトを実施してくださいました。最後に生徒たちが勇気を振り絞って自分たちの企画を発表してくれました。「自分は小学生の時に学校に通えない時があって、自分は皆ができることができないから、自分は皆より下だと思っていたんです。でも、学校に行かずに勉強できている自分は、特別な才能があるんじないかって思ったんです。だから、今学校に行けなくて、自信をなくしている人たちにそうじゃないよって伝えたいんです。」「自分は背が小さいというコンプレックスがあるけど、それでもいいじゃないって、コンプレックスを抱えている人に伝えたいです。」「なぜ人は勉強するのかを考えて本にしたいです。」「日本のアニメ文化を世界に伝えたいです。」「おすすめの音楽鑑賞の方法をまとめた本を作りたいです。」「怒鳴ったら怖いから子どもはそのことをしなくなるけど、本当に理解できている訳ではないから、怒鳴る意味がないということを大人たちに伝えたいです。」などなど、ここには書ききれないほどのアイディアを生徒たちは考えてくれました。生徒たちの可能性は無限大であることを感じ取れた授業となりました。第5回は、フリーアナウンサーの赤平大さんが、
第6回は、脳科学者の青砥瑞人さんが登壇予定です。2学期は、創造にフォーカスし、新たな価値を生み出す経験をしてもらいます。